森見登美彦 有頂天家族
1,575円
確かに面白いし、森見登美彦の実力がよく分かる作品だと思います。
ただ、その面白さがディテールの積み上げだったり、いかにも文学好きな人間に受けそうなものだったりして、ごくふつうの読書好きには、何かちょっと「入りきれない」感じが最後までしてしまうのです。
狸が何にでも化けられるという制限の無さが、読んでいる自分の思い入れの限界にひっかかってしまうのかもしれない。
制限・制約の無いところで、ワクワクするような面白さを追求するのはツライなぁ、という感想。
森見登美彦の「夜は短し歩けよ乙女」は星5つ。間違いなくオモチロイ。
「新釈 走れメロス 他四編」はごく一般的な読者の観賞にとって良い。星4つ。
今回の「有頂天家族」は、個人的に星3つ。
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