前回10月20日行ってみた「就活生Facebookユーザーはどのくらいいるのか?」の調査から約1ヶ月が経ちましたので2回目をやってみました。
ちなみに今回もFacebookの広告システムで人数調査を行っているので正確な数値でないことをご了承ください。
※付記:
また、今回やってみてわかったのですが、11月15日にやってみた検索結果と11月22日の検索結果数値がまったく一緒でした。
これはFacebookの中で広告配信DBへのデータ同期がリアルタイムに行われていないということか、もしくは検索アルゴリズムがかなりざっくりとしているか、どちらかの理由であろうかと思われます。
ということで、各社の「採用枠を設置」発表が15~16日の間でしたので、それを受けてのリアクションが現時点で(この方法では)測定できないという、ちょっぴり残念な結果でもあります。
ともあれ、前回からの約1ヶ月の伸長率や絶対数値のご参考になればと思います。また、後半で少し深掘りもしてみました。
■何人使っている?検索結果
(1)日本在住の大学生・専門校生で2012年卒
cf.10月20日時点では7,940人
(2)日本在住の大学生・専門校生で2011~2013年卒
cf.10月20日時点では20,260人
ここまでが前回と同じ条件で行ってみたものです。伸長率はまぁまぁといったところでしょうか。
とはいえ、全体の数字も伸び数字も小さすぎる感じはします。
そこで今回は「大学生」という登録設定をしていない学生さんもいる可能性を求めて、年齢制限だけの検索も追加してみました。
(3)日本に在住の、19歳~24歳
一気に人数が増えました。
日本にいる20代前半で、Facebook利用層のほとんどが「大学に行っていない人」というのはちょっと考えずらい。となると、もしかしたら(1)よりも、こちらのほうがターゲット人数に近いのではないか?という仮説は説得力があるかもしれません。このあたり後半で少し考察してみます。
■それぞれのコストは?
その前に、コストについて簡単にまとめます。Facebook広告は、インプレッション(表示)あたりで広告費を発生させるか、クリックあたりとするか、2種類から選ぶことができます。
(1)の時の9560人にFacebook広告を打つ場合で、
・インプレッションあたり単価(CPM) 16円
・クリックあたり単価(CPC) 38円
が推奨価格でした。
推奨価格ですのでこの金額の上下に幅をもって、広告主側が金額を決定することができます。
そのほかの条件については次の通りです。
・(2)の場合、CPM14円、CPC33円
・(3)の場合、CPM16円、CPC38円
クリックされた場合に発生する金額(CPC)であり、上限値を広告主が決められることを含めて、かなり魅力的ではないでしょうか。
リクナビなど開封されてもされなくても1通あたりでコストが発生するものと比較すれば、(ユーザー層がアーリーアダプターにターゲットされるこという)目的が明確であれば、コストパフォーマンスがかなり良いのではと考えています。
■(1)と(3)の数値の乖離をもう少し深掘り
検索結果が表わす数値的には、伸長率も絶対数もまだまだというところかもしれませんが、(1)と(3)の数値の乖離をどうとらえるか、が面白いポイントにもなりそうな気がします。Facebookの国内全ユーザーが200万人超、その数値との比率としても面白いと思います。
(3)の結果を深掘りするために、バリエーションとして次の3つを行ってみました。
(3)-1.「日本語を話す」を条件に加えてみた
408,720人→178,440人と、大きく数を減らす結果に。この差が「日本に在住する外国人(留学生)のかた」である可能性は大きいと思います。日本人が日本でアカウントをつくれば、普通は「日本語設定」にしているはずですので、その設定漏れが含まれるというのは少数と見られると個人的には仮説します。
(3)-2.「19歳~21歳」に年齢を狭めてみた
408,720人→190,920人と、こちらも大きく数を減らしました。検索で年齢を狭めた理由としては、22歳~24歳に、社会人も入っている可能性があるためです。19歳~21歳のユーザーであれば、そのほとんどが学生と想像できます。
これを(3)とそれぞれ対比してみると
・(3)→(3)-1.:日本在住の外国人留学生のアカウントが多い(過半数?)可能性
・(3)→(3)-2.:19歳~21歳よりも22歳~24歳のほうが人数が多い(学生よりも若手社会人のほうが多い)可能性
が見て取れます。
そして最後に、上記の2つ(1.と2.)を複合してみた
(3)-3. 日本在住、日本語でFacebookをやっている19歳~21歳。
86,860人。うーむ。なんだか数字的に「こんなかんじかも」?な結果が出てきました。
マーケティングの世界では、全体普及率が約16%に達したときにキャズムを越えるという考え方になると記憶していますので、日本の大学生(19歳~21歳)の人数と、上記人数の比較をして16%との差異をみてみるのが良いかもしれません。
冒頭に申し上げた通り、Facebookのアルゴリズムの緩さから、いろいろな推測を交える必要がある結果ではありますが、今回の検索を行ってみて、「大学生」や「卒業年」の設定をきちんとしている学生さんは、おそらくFacebookを就活などの用途への活用目的が明確な場合がおおいという仮説は立てられると思いますし、「年齢」で絞っただけの検索も、広告の露出ターゲットとしては、決して悪くない(周辺層へのアピール効果を含めて)と考えています。
・・・と考えると、蛇足的にひとつ明らかになるのは、リクナビからのFacebook流入は、それほど効果を発揮していない?ということでもあったりします。リクナビからの流入であれば、確実に大学名などの登録をしないと意味がないですから。上記でいうと(1)にダイレクトに結果が反映されないといけないはずです。
リクルートさんはこのあたりどのような見解をもっておられるでしょうか。
ということで以上、ご参考にしていただければと思います。
■P.S.
もしも「こんな条件で人数を探ってほしい」というリクエストがあれば、コメント欄やtwitterでお寄せください。簡単に検索できます。
文責:人事・採用担当 浦野
このところ、急激に20代のfacebookユーザが増えているので、定点観測第3回をお願いします!!
投稿情報: TanishiNishi | 2011/02/27 20:42